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日本古来のお風呂は蒸し湯

現在、当たり前のように入っているお風呂のスタイルは
江戸時代から始まったのはご存知でしょうか?

たっぷりのお湯に身を浸すお風呂は
貴重なお水を、貴重な燃料で沸かして入るもので贅沢品でした

それまでは、貴重な水をわずか使用し、
小さな個室で蒸しあげるいわばスチームサウナの中で
身体の垢を落とす蒸し風呂が、
歴史史上的には奈良時代には伝わっており活用されてきたことがわかっていて
現存の最古の蒸し風呂と言われているのは、奈良「法華寺」にあります

こころとからだの禊のための温泉

その頃、蒸し風呂も仏教において施しだったり薬の役割をしていて
一部の方々しか入れませんでした

また、仏教に携わる方々が湯垢離(ゆごり)と言って、
いわば「禊」の役割で使っていたという説もあります
日本で唯一、世界遺産地域の中にある温泉、和歌山県「湯の峰温泉・つぼ湯」は
熊野詣の前に湯垢離をしていた場所です
参拝の前に、身も心も美しく、俗の垢を落とし、心の垢を落とし、身体の垢を落とす・・・

また、仏教においては病を退け、健やかになることとして入浴が奨励され、
「仏説温室洗俗衆僧経」という経典もあり
蒸し風呂に入ることは「施浴(せよく)」とも言われ、
病人や貧しい人々の衛生向上のため入浴が奨励されました

古くからある寺院には、「温室」「浴室」等と表記された建物が現存している場合があります
仏教伝来とともにこうした入浴風習も伝わったことがわかります
また、温泉を見つけたり、開発したのは、こうした施浴と切り離せない仏僧が多いのもうなづけます

温泉が沸いていたところは温泉を使いました
沸いていないところは川で水浴びをしたりしていたでしょう
当たり前のお風呂も、かつては贅沢なことだったし、
また世界的に見ても水の枯渇や水道の未発達地域もまだまだあるわけなので
日本のこの雨量がもたらす水の恩恵には感謝しなくてはなりません

新月と満月のお話

かつて日本でも太陰暦が活用されてきました
簡単に言えば、月の暦です
林業・農業をはじめ、自然界の全てはこの月の暦の通り進み、
満ち潮・引き潮も月の引力によって生まれている
我々人間も、
子供を産むプロセスもこの月の暦であり、女性の月経もまた月の暦に基づいています

私たち人間も、自然の一部であることを象徴している・・・と感じます
新月と満月のお話はまたいずれ詳しくお伝えしたいと思います

そんな新月と満月に取り入れていること

わたしたちは、
月の暦で考えると、およそ30日間(29.5日周期)のプロセスの中にいます

新月は、月がリセットされてはじまっていくとき、
満月は、満ちてこれから欠けていくとき、というプロセスです

それを1週間7日、1ヶ月30日や31日、ときに28日、29日と
太陽暦で生きている現代の私たちに
どこか、ひずみが生まれないわけがない、と思いませんか

ビジネスの上では、太陽暦にそって生きるしかないものの
私としては、プライベートでは少しでも月齢を取り入れて
自然の一部である自分もナチュラルに生きることを意識したいと思い始めました

それで取り入れた習慣は、
新月・満月の日に、蒸し湯に入る・・・・という習慣です

新月の日には、新しく始まる、始めることを意識します
満月の日には、満ち足りたことを振り返り、そしてそれをゆるやかに手離していく日
そう決めると、生活習慣の振り返りや考えの固執から解き放たれるような感覚が生まれます

別府鉄輪には、鎌倉時代から続く蒸し湯がある

愛媛道後温泉出身の踊り念仏で有名な一遍上人が
船で別府に上陸しました

踊り念仏は、空海や最澄が確立した仏教を
より一般人や庶民にもわかりやすく説くために生まれたダンス念仏です

トランス状態で踊る一遍上人は当時、時代の最先端をいくDJのようなパフォーマーのような
そんな存在だったのかなと想像します笑

上陸したその浜は「上人が浜」という地名になり、
そこからまっすぐ山に向かって歩くと
いまの鉄輪温泉、当時は地獄地帯に辿り着いたようです

当時の鉄輪は、
地面から温泉が湧出しふぉんふぉん蒸気が噴き出したそこは
草木を枯らし、家屋を蝕むまさに地獄だったことから
「地獄」と言われていたそうです

鉄輪の観光としては「地獄めぐり」が有名です

道後温泉出身の一遍上人は地獄が収まるよう祈り倒すが、1箇所だけどうも収まらない

「せや、ここは蒸し風呂にしたらええねん」(それは大阪弁やないか ※筆者は大阪出身でつい)

道後温泉は、日本最古の文献「古事記」に
(奈良時代編纂の日本歴史書のレジェンド、奈良時代以前の天皇家の系譜を脈々と説く)
まずしょっぱなに出てくる温泉です

次が白浜温泉・有馬温泉、3大古湯とはこの3つを指します

風呂の歴史はゆえに道後も長い
仏教と密接であり、道後温泉出身ならばきっと蒸し風呂を知っていたんだろう

ということで、
鉄輪の地獄を鉄輪温泉としたのは一遍上人で、
つまり鎌倉時代から続く蒸し風呂なのです

浴衣をお借りしていざ中へ

小さなざくろぐちのような
茶室のにじりぐちのような入り口をくぐって
ジャパニーズハーブ(石菖)の上に横たわり
天然蒸気がふわぁぁあわいわぁぁぁぅぁふぁ〜〜〜ん

あっづ‼️

深呼吸してみたら喉焼けそうなくらいあちちの、天然サウナなのです
鉄輪蒸し風呂は、当然建物も位置も変わるけど
浴衣を着衣してハーブの上に横たわる蒸し風呂スタイルは変わらず
日本でもこうした天然サウナは珍しい存在だと言えます
私がなにかならここを世界遺産としたいくらい

天然蒸し湯で蒸されるとどうなるのか

で、蒸されること8分
はじめよいよい帰りはこわいw

死ぬか生きるかの瀬戸際で(おおげさ)
ドアが開くのだけど
その開放感たるや

ふぁああ〜気持ちいい〜!

くうきおいしー!

8分という時間は
そこらへんにいたらあっという間のきづかないくらいの瞬間だけど
ここに蒸される8分の長いこと

だからこそ、座禅のように
一点集中で何かを8分限定で考えるのに最適な場所

ドアが開いた途端、その考えは空の中にふわっと消えていくんだけど
そのあと、浸かるあちちの温泉さえ
ぬるー、きもちいいーと思えるのだから不思議

ここ最近、肌荒れしてて
角質もあって、角栓もあってなんとなくザラザラしてたお肌も
モーレツな汗に押し出されるのか、
つるぴか✨

水分保有量が増えるのか、
ぷりっとする

天然蒸気の極上エステ
みたいなかんじなのです

そして8分考えぬいてどこか空に湯煙とともに消えたあの考えや固執を
満月の時には、すっかり手離していたり、
新月のときには、すっかりと自分のものにしていたりするわけです

蒸し湯で湯治はマインドフルネス

動物みたいに植物みたいに、
私たち、ひとだって呼吸し、
月のリズムで生きている

新月のとき、新たに始めよう、
満月のとき、満ち足りて手離そう

そんなときに
自分を振り返るために
これからも蒸し湯を利用していこうと思います

それらはちょうど15日に一度巡る新月満月のリズムで
太陽暦でいえばおおよそ2週間ごととなります

コロナも2週間自粛と言われます

ネガティブに捉えるのではなく、2週間チャレンジと捉えれば
貴重な2週間になるのではないかなと思いますし、
またそれは本来のリズムでいえば
新月から満月になる、もしくは満月から新月になるまでの14日間のことなのです

(菅野静)

 

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