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湯治といえば、憧れの青森県「酸ヶ湯」にきましたDAY2。

昨日おいしい湯治めしとお酒のおかげで、ぬくぬくおふとんにくるまって眠りこけた翌朝は、東京にいた毎日の眠りとは全く違っていました。

遠くまで移動して、温泉に入って、お酒の力も借りて、身体ごと、お布団の中に沈み込むくらい、深く深く眠った・・・そんな感覚でした。

 

朝の白い雪

朝早く目覚めると、雪、めっちゃめちゃ積もってるー!こんな雪どっかん見たことない!

興奮して宿の玄関で、長靴に履き替えて出てみたら、朝からお宿の従業員さんが除雪機でうぃんうぃん作業をされていました。除雪機も初めて見たかも。

お聞きすると、国有林の酸ヶ湯までの道中は、国側で除雪されるそうだ。酸ヶ湯前は、酸ヶ湯さんが除雪するのだって。もっともっと早起きしてお手伝いしたかったぁ。

 

八甲田山山麓の国有林の中にある酸ヶ湯は、その卓越した効能と豊富な温泉の湧出量、広大な収容施設、清純な環境、交通の便、低廉な料金等が認められ、昭和29年に数ある全国温泉のモデルケースとして「国民保養温泉地第1号」の指定を受けたとある。国民保養温泉地、という言葉なんだかいいな。

 

白濁の温泉「酸ヶ湯 千人風呂」へ

さぶ。お風呂入ろ。

酸ヶ湯は総ヒバづくりの大きな浴槽「ヒバ千人風呂」が有名です。千人入れるほど大きい、それが千人風呂のいわれですが、本当に大きい!調べると160畳というから換算すると291平米、どんだけ。

 

この千人風呂は、白濁の酸性硫黄泉。大きな浴槽の他に、四分六分(しぶろくぶ)、熱湯、滝湯と構成されていた。滝湯は上からどばどばと温泉が流れ落ちてきて、腰や肩に当てながら入るとマッサージ効果が生まれる。四分六分とは、体に感じる温まり具合を表しているようで、熱湯よりも熱いが、温まりの持続が四分〜六分と熱湯よりも短い、ということを表現しているそうだ。じっくり入るなら熱湯、さっと温まりたいなら四分六分といったように、体のコンディションに合わせて使い分けのできる温泉。さすがTHE湯治宿だ。

※写真は酸ヶ湯温泉オフィシャルホームページより(http://www.sukayu.jp/inside/bathroom.html

 

混浴風呂の歴史

そして特筆すべきは、ここが「混浴」であるということ。

混浴という日本の文化は、今新たに作る入浴施設では禁じられていて、その歴史は江戸時代の「混浴禁止令」に遡ります。黒船来航でやってきたペリー提督が降り立った静岡県で見たのは、男女仲良く入る風呂の風景だったそうです。なんと下劣な!という感想で、政府に提言し、男女を分別して入浴することになったのだが、貴重な湯を共有することが当たり前だった日本ではなかなか根付かなかったらしい(笑)。

 

ゆえに、今の日本では混浴風呂は作ることができず、また各自治体の条例により子供も何歳まで異性の親と入浴していいのかも決まっている。家族風呂は、その自治体によってあったりなかったりするのは、このためなのです。

 

ではなぜ混浴風呂が今でも残っているのかというと、現在の法令が関与できないかつての歴史的な背景がある施設は、昔からあるものについては文化を伝えるために残す、という側面があり残されていることが多い。そこが一度混浴を辞めてしまえばもう二度と混浴風呂にすることはできないので、非常に貴重な文化的な遺産とも言えるのです。

 

という中での、酸ヶ湯千人風呂は、その長い歴史を保ち続けている貴重な場所のひとつ。そしてここの温泉は白濁しているので、混浴であっても、「すけすけ」にならずに安心して温泉をまとって入ることができます。混浴デビューにもってこいのお風呂だなぁと思って、私も初めての混浴はここで体験しました。

 

湯の中の会話

そして、雪かきを見過ぎて身体が冷え切った早朝に来た千人風呂は、

まさかの!!!!!

かーしーきーりー( ´ ▽ ` )ノ

これはすっぽんぽんで、熱湯、滝湯、四分六分と渡り歩けるではないか!と

湯船全て我が物顔で渡り歩く。

 

でも、とっても広い千人風呂、
やっぱ、ひとりだとさみしいなぁ(*´-`)

というところで、タイムリーにおかあさんたち、ふたり入ってくださり、

温泉の中で、ぺちゃくちゃ♨︎( ´ ▽ ` )( ´ ▽ ` )( ´ ▽ ` )♨︎

どうして温泉の中だと、心も裸になれるのかな。

 

ほくほくとお風呂からあがると

わ、つららー。
ほんとに、白銀の世界( ˊ̱˂˃ˋ̱ )。

こんな世界が、すぐ日本の中にもあるってことを知りました。

白の中でも微妙な陰影があったり、透明があったり。

お風呂上がりの体の中と、白一色の外。

酸ヶ湯

 

酸ヶ湯でおひるごはん

売店で見かけた「酸ヶ湯おでん」が本当に美味しそうな湯気を出していて、それをランチにすることにした。

はむはむ、もぐもぐ。なんて幸せな時間なんだろう。

明日は酸ヶ湯〜青森〜新青森〜西津軽の旅になる。
この雪の中、本当に辿りつけるんだろうか。
道中の下調べカタカタ、メモメモ。

ほー。ほーほー。

お茶おいしいなぁ。
あたたかいなぁ。

自炊室にまた、空になった急須のお湯を入れにいく。

 

いつまでも読まずにいた本を読んだ

以前から友人に読んだら、と言われてもらった一冊の本があって、

いつまでもなぜだか読む気が起こらないまま、仕事に忙殺され、休日に眠りこけ、

そんな東京ライフから脱出したら一気に読みたくなって、携えて来ました。

 

私が宿泊した湯治棟は改装されたばかりの角部屋でした。通常湯治棟はトイレや洗面が共同なのに、現代のニーズに応えてお部屋にはトイレもあって快適すぎる湯治部屋。旅館部よりも湯治棟のほうが新しいっていう不思議、旅館部を選んでいた宿泊客のみなさんも見にこられるくらい、羨ましがられました笑。

その隣には、宿泊客なら自由に使えるギャラリーがあって、茶器や絵画・陶芸などが置かれている静かな空間でした。真ん中のテーブルには、金魚鉢が置かれ、ぽこぽこ言う音や、たまに雪が落ちるどさっどさっという音が聞こえてくる・・・。

だ〜れも来やしない。もったいない。この空間がたまらなく、静かな時間が過ごせると確信。本を読んだり、コーヒー飲むならこっちだな、部屋のすぐ隣なので、あたかも私の湯治部屋のコネクトルームのように自由に使っていました。

そうやって使っていたら、すっかり金魚くんたちとはもう仲良しになり、

席に着くと、ちゃんと顔を見に来てくれるようになりました。??

本をめくる。この音も好き。

そして書いてあることがじんじん身に沁みる。

温泉入った後だからなのか、この静かな空間だからなのか。

仕事をしこたまやり終えた後だからか。

ぐんぐんと身体が飲み込んでくれている気がしました。

 

コーヒーを飲もう。

炊事場でやかんに水を入れてお湯が沸くまでの間、
居合わせた、なんと香川から湯治に来たというおばあちゃんとゆったりとお話しもできました。

なんて自由に過ごせるんだろう、湯治宿って。

お湯を沸かすってことも、自由。ホテルや旅館なら、お湯いただけますかって言わなくちゃいけないもん。そしてコーヒーを淹れて、またギャラリーに戻ってしんしんと本を読みました。

 

またお風呂

身体が冷えたらまたお風呂。

浴衣を脱いで、ちゃぽって浸かるだけ。

浴衣は便利だよな。

 

夕食

自炊しても良かったんだけど、疲れていました。

10日間も湯治に来てる酸ヶ湯常連のおばあちゃんから温泉浸かりながら聞いたけど、
「ここは毎日ごはんが変わり、必ずお鍋がつくけどそれも毎回違うのよ」

 

確かに、ほんとに、違いました!2日目メニューが違うって、旅館やホテルではあり得ないこと。さすが湯治宿。連泊対応が当たり前の湯治宿だからだろうけど、それは逆に新鮮に映ります。

湯治宿。はまりそうと思った2016年冬。

 

(菅野静)

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